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ブルー・アイド・ソウル


「ブルー・アイド・ソウル」=青い瞳のソウル=白人によるソウルミュージック、とは一体どんなアーティストを指すのでしょうか。一般的にブルー・アイド・ソウルとは、ブルースやR&Bなどの黒人音楽に影響を受けた白人ミュージシャンが自身の内側からこみ上げる熱い感情を声や楽器に移入させて、時に大胆に又はデリケートに表現した音楽と言われています。特にシンガーは、感情の移ろいや揺らぎ、喜びや哀しみを歌に滲ませる事が多く、黒人音楽から影響を受けた表現方法を使っているといえます。

フィラデルフィア出身のダリル・ホールは、テディ・ペンダーグラスの名前を思い入れを込めて歌ったソロアルバムを出していますし、イギリスはウェールズ出身のグリーン・ガートサイドは自身のグループ、スクリッティ・ポリッティアレサ・フランクリンの名前を取り込んだ曲を歌っています。彼等にとって黒人ソウルシンガーは憧れであって、自身の音楽を創作していくにあたっての源であったといえるでしょう。ヴォーカルパートだけでなく、精神的な領域まで影響を受けた白人ミュージシャンは多くいます。白人といってもラテン、スラブ、アングロサクソンなど、様々な民族が一緒になっており、それにイタリアンやフレンチ、アイリッシュやヨーロッパ人などが加わり、色々な地域の文化を持ったアメリカ人や現役のヨーロッパ人なども含めるとブルー・アイドの幅はかなり広範囲といえるでしょう。瞳が青くなくても、肌が白くなくても、メンタルな部分で繋がっている、そんなミュージシャンの音楽を総称してブルーアイドソウルと言われている様です。

「いつも黒人が考え出して、白人が儲ける」、黒人がある種の憤りを表現した言葉ですが、若者の心を掴むポップミュージックの裏には、黒人音楽の存在があったのは事実だった様です。例えばリトル・リチャードのカヴァーをパット・ブーンがヒットさせたりと、かなり早い時期から黒人音楽の影響は表れていました。しかし、黒人音楽の持つ激しさ、感情移入されたスタイルに憧れ、彼等の様に表現したいと思っていた白人ミュージシャンはそう多くはいませんでした。そんな状況の中、現れたエルヴィス・プレスリーは、彼等の様に表現したいと思っていた最も有名な白人のひとりであるといえるでしょう。ミシシッピー州に生まれたエルヴィス・プレスリーは、周囲に大勢住んでいた黒人達の熱く力強い音楽に触れ、髪型や、歌い方、セクシュアリティをアピールするアクションまで影響されていきました。それは純粋に黒人音楽への強い憧れの表れだったかもしれません。

ブルー・アイド・ソウル・シンガーといってもそのタイプにはいくつかあります。アメリカでは白人達にとって、黒人のソウルミュージックは「いつも隣にある音楽」といえました。住んでいる地域や街、家庭環境によって”隣”の距離は違いますが、特に多人種が住む都市では、気になる音楽のひとつであったはずです。このようにソウルミュージックは白人達と自然な繋がりがあり、当然ながら、彼等の音楽に惹かれていく白人ミュージシャンが登場してきます。ニューヨーク出身のドゥーワップグループ、ディオン&ザ・ベルモンツは全員イタリア系、フォー・シーズンズラスカルズライチャス・ブラザーズなどが代表的なアーティストといえるでしょう。

1970年代に入ると、ブルー・アイド・ソウルにも地域性が出てきました。ブロンクス出身のローラ・ニーロは、黒人居住比率が高かった地区で生まれ育った背景を、都会に住む孤独や不安と重ね、ディープに表現していき、ニューヨークのフィービー・スノウも同様に地域性を強く滲ませ、ニュー・ソウルからの影響も感じられる私的な内容に、都会的な音作りをするフィル・ラモーンをプロデューサーに迎えたりしていました。幼少時代をブラックコミュニティの様な地域で過ごしたダリル・ホールは、黒人音楽との繋がりはもっと自然だった様です。ドゥーワップやR&Bを当たり前に聴いてきた彼は、ロミオズというグループに参加しますが、そのグループにはフィラデルフィア・ソウルのケニー・ギャンブルがリーダーで、レオン・ハフがキーボードを担当していました。その後ギャンブル&ハフと一緒にシグマスタジオで仕事をする様になり、様々な黒人ミュージシャンと接し、強い影響を受ける事になります。確かに当時のシグマスタジオではすでに黒人以外にも白人やプエルトリカン、チャイニーズ系のミュージシャンが働いており、ボビー・イーライヴィンセント・モンタナなどはフィリーサウンドの核の人物であったりもしました。

同じ様な現象は、南部のスタックスでも起こっていました。スティーヴ・クロッパードナルド・ダック・ベンはサザンソウルサウンドを支えて来た人達ですし、マッスル・ショールズスタジオにも何人かの白人ミュージシャンがいて、オールマン・ブラザーズバンドデュアン・オールマンなどは代表的なアーティストでしょう。彼等はソウルミュージックの現場に携わり進化を遂げていきました。

イギリスの白人にとってのソウルミュージックは、常に「海の向こうの憧れの音楽」でした。興味と憧れの対象としていつも気になる音楽であり、モータウンを中心とするノーザンソウルやスタックス中心のサザンソウル、シカゴやフィラデルフィア、ニューオーリンズなど地域色豊かなソウルミュージックはイギリスのミュージックシーンを賑わしていました。1970年代に入ると、アメリカにアプローチする意識が生まれ、多くのミュージシャンが大西洋を渡って行く様になりました。

エルトン・ジョンはフィリーソウルのシグマスタジオに出向き、MFSBをバックにレコーディングをしましたし、ダスティ・スプリングフィールドは、メンフィスのアメリカンスタジオでレコーディングしています。フランキー・ミラーはニューオーリンズまでアラン・トゥーサンを訪ねてプロデュースとアレンジを頼みましたし、ロバート・パーマーも同様な事をしていました。そんな彼等のサウンドは、アメリカのブルー・アイド・ソウル・シンガーとの違いがはっきりと表れていました。アメリカのシンガー達はスタイルを超えて、独自の音を作っていこうとする意識が出ていたのに対し、イギリスのシンガー達は典型的なソウルサウンドの中でどっぷりと浸かっていました。これはアメリカ、イギリスのブルー・アイド・ソウルシンガーの黒人音楽に対する解釈の違いといえるでしょう。

フィラデルフィア出身のトッド・ラングレンは、インプレッションズカーティス・メイフィールドデルフォニックスなどを、彼流にアレンジして独自の色に変えて歌っていますが、それは慣れ親しんだフィリーソウルに対する限りない愛情の表れ、と感じられます。一方イギリスのロバート・パーマーはシグマスタジオでレコーディングしたり、アラン・トゥーサンマーヴィン・ゲイのカヴァーをしていましたし、サム・クックに憧れたロッド・スチュアートは、ルーサー・イングラムのカヴァーをしたり、ローリング・ストーンズが、テンプテーションズを歌ったり、と「海の向こうの憧れの音楽」に対する表現の仕方は無数に挙げられます。アメリカ、イギリス、表現の仕方は違えど、「身体の内側から熱く込み上げてくる何か」に対する様々な表現方法、それがブルー・アイド・ソウル・アーティストに共通する精神かもしれません。


UKソウル


1990年代初期のUKソウルは、グラウンドビートとアシッドジャズというUKクラブカルチャーの中にありました。そのシーンに浸かったり、かすりながらそれぞれアーティストがソウルやファンクを模索していた時期といえます。この時代のUKソウルの作品は、自らの個性や指向、音楽的構成などを明確にしている点が特徴といえます。グラウンドビート本家のソウルIIソウル、アシッドジャズ系からは、ブラン・ニュー・ヘヴィーズオマーキャロン・ウィーラーD・インフルエンスイーフレイム・ルイスミーシャ・パリスルース・エンズなどセンスの光るアーティストが多くいます。

アンダーグラウンドなクラブカルチャーが落ち着いた1990年代半ば頃は、ドラムンベースの元となるジャングルが盛り上がっていきましたが、R&Bへの影響はあまり見られなかった様です。この頃はUKソウルもかなりアメリカ寄りのスタイルに変わっていきましたが、ベースとなるものは1970年代ソウルだったり、ダンスクラシックだったり、ニュー・ジャック・スウィングだったりと様々でした。しかし、アーティスト個人の追求は深く、作品も濃いものが多くありました。ビバリー・ナイトジ・アフェアブライアン・パウエルニュー・カラーズマッコイマーティン・ジャロウコートニー・ブキャナンなど華のあるアーティストが多くいます。

1990年代後半は、US/R&Bに照準を定めた時期といえます。それはマネではなくて、US−R&Bの要素を微妙に包み込んだセンスが問われるものでした。プロデューサーとしても活動中のD・インフルエンスは絶妙なセンスでそれに応え、又アメリカの制作陣の元で成功したアリや、ケレ・ル・ロックなどは指向は違うとはいえ、充分な成果を挙げました。アメリカでは受け入れにくいディープな作品のリンデン・デヴィッド・ホールや、ジェリーサ、キャリアのあるインコグニートジェフリー・ウィリアムズ、ソウル・クラシック指向の強いヒル・ストリート・ソウル、新進のナイン・ヤーズなどが注目を浴びました。

2000年に入ると、2ステップと呼ばれるアンダーグラウンドなダンススタイルが盛り上がり、その中からクレイグ・デイヴィッドが登場し、USでもデビューすることとなりました。エリーシャ・ラバーンシャイラ・プロスピア等がデビューを飾った時期でもあり、又シャーデーも8年振りの新作を発表しています。


ヨーロッパソウル


フランスやスウェーデンなどヨーロッパのR&Bが活発になってきたのは1990年代半ばの事で、それ以前にもR&Bはあったのですがハウスなどへの指向が強かった様でした。ノルウェーのヌーラ、フランスのレ・ヌビアンカリーン、スウェーデンのアンドレ・デ・ラングロビン、フィンランドのジャニータなどのR&Bシンガー、スウェーデンのブラックナス・オールスターズストーン・ファンカーズ、フランスのFFFといったファンクバンドなどが名の知られたアーティストといえます。


<ブルー・アイド・ソウル、UKソウル、ヨーロッパソウルを知る為のアルバム>

A-D E-J K-N O-S T-Z
 アーティスト名 アルバムタイトル名
A AffairJust Can't Get EnoughUK
AliCrucialUK
All SaintsAll SaintsUK
Attica BluesAttica Blues
B Beverley KnightThe B-FunkUK
Billy OceanSuddenly
Bobby CaldwellWhat You Won't Do For LoveUS
Boz ScaggsSlow DancerUS
Brand New HeaviesThe Brand New HeaviesUK
Bryan PowellI Think Of YouUK
C Camelle HindsSoul DegreesUK
Carleen AndersonTrue SpiritUK
CarltonThe Call is StrongUK
Carole KingFantasyUS
Caron WheelerUK BlackUK
CeletiaCeletiaUK
ChimesThe ChimesUK
ChinaChina
Chris BallinDo It RightUK
CleopatraCleopatraUK
Steppin' Out
Cleveland WatkissBlessing In DisguiseUK
Cold BloodThe Best Of Cold BloodUS
Courtney BuchananTake A RideUK
Craig DavidBorn To Do ItUK
Slicker Than Your Average
The Story Goes...
D D-InfluenceGood 4 WeUK
London
DamageForeverUK
DanaceeThe Natural Coolness
Daryl Hall & John OatesThe Atlantic CollectionUS
David BowieYoung AmericansUK
Des'reeI Ain't Movin'UK
Diana Brown & Barrie K. SharpeThe Black, The White, The Yellow And The Brown (And Don't Forget The Redman)UK
Don-EChanging SeasonsUK
Unbreakable
Try This
DrizaboneConspiracyUK
Dusty SpringfieldA Brand New MeUK
E Elisha La'verneChange Your WayUK
Her Name Is...
Elton JohnThe Complete Thom Bell SessionsUK
Ephraim LewisSkinUK
Escoffery'sOpinionsUK
EternalAlways & ForeverUK
F 52nd. StreetChildren Of The NightUK
G GabrielleFind Your WayUK
Rise
Galliano4UK
Geoffrey WilliamsThe DropUK
George MichaelFaithUK
Giles PetersonWorldwide IIUK
Gino VannelliBrother To BrotherUS
Glen ScottWithout Vertigo
Groove CollectiveWe The PeopleUS
H Hill St. SoulSoul OrganicUK
I IncognitoNo Time Like The FutureUK
100 Degrees And Rising
Tribes Vibes + Scribes
InnocenceBeliefUK
J JameliaThank YouUK
James Taylor QuartetBeginning...J.T.Q.UK
Supernatural Feeling
JamiroquaiJamiroquaiUK
Travelling Without Moving
Jay SeanMe Against MyselfUK
Jennifer BrownIn My Garden
JhelisaLanguage ElectricUS
Joe CockerI Can Stand A little RainUS
JojoJojoUK
Jonathan ButlerHeal Our LandUK
More Than Friends
JuiceSomething To Feel
Junior GiscombeHonesty - Part One Of The TrilogyUK
K Kele Le RocEverybody's SomebodyUK
KreuzKreuz KontrolUK
KwesiTestimonyUS
L Laura NyroGonna Take A MiracleUS
LemarDedicatedUK
Les NubiansPrincesses Nubiennes
LibertyTo Those Who WaitUK
Lighthouse FamilyOcean DriveUK
Lisa StansfieldAffectionUK
Loose EndsLook How LongUK
So Where Are You?
Lutricia McNealAin't That Just The WayUK
Lynden David HallMedicine 4 My PainUK
The Other Side
M Mark MorrisonReturn Of The MackUK
Martine GiraultRevival By Martine GiraultUK
Massive AttackBlue LinesUK
MaysaMaysaUS
McKoyFull Circle - Within A Spiritual Social SoulUK
Melissa ManchesterDon't Cry Out LoudUS
Mica ParisBlack AngelUK
Contribution
Mis-TeeqLickin' On Both SidesUK
Eye Candy
MJ ColeSincereUK
Mr. AlexanderFrom Friday Night 'Till Monday Mornin'UK
Ms. DynamiteA Little DeeperUK
N Natali LorioNoire
Nine YardsWhere Do We Go From HereUK
NooraQuriousUK
Nu ColoursUnlimitedUK
O OlaMore Soul Than SenseUK
Oleta AdamsCircle Of OneUS
Evolution
OluSoul CatcherUK
OmarMusicUK
There's Nothing Like This
P PasadenasElevateUK
Phoebe SnowPhoebe SnowUS
R Rare EarthEarth Tones : The Essential Rare EarthUS
RascalsPeaceful WorldUS
Ray HaydenOpaz Featuring Ray Hayden - Back From The Raggedy EdgeUK
Sky So Blue
Ray SimpsonRay SimpsonUS
RepercussionsEarth And HeavenUK
Robbie NevilRobbie NevilUS
Robert PalmerDouble FunUK
Rod StewartAtlantic CrossingUK
Rolling StonesBlack And BlueUK
Romina JohnsonSuper Bad...
Ruby TurnerThe Other SideUK
Women Hold Up Half The Sky
Ruff EndzLove CrimesUS
Ruth CopelandSelf PortraitUK
R SadeDiamond LifeUK
Love Deluxe
Lovers Rock
Stronger Than Pride
Samantha MumbaGotta Tell YouUK
Shaila ProspereIn My ShoesUK
Shea SegerMay Street ProjectUS
ShiroCan We TalkUK
Shola AmaMuch LoveUK
Simply RedPicture BookUK
Stars
SonyaAngelUK
Soul II SoulKeep On Movin'UK
Vol.2 - 1990 A New Decade
Vol.3 - 1990 Just Right
Stephen SimmondsSpirit Tales
Steve Miller BandFly Like An EagleUS
SweetbackSweetbackUK
SweetboxSweetboxUK
Sydney YoungbloodFeeling FreeUS
T Teena MarieNaked To The WorldUS
La Dona
Terri WalkerUntitledUK
TitiyoCome Along
Extended
Todd RundgrenA Wizard, A True StarUS
Tony MomrelleFreetimeUK
TroiThe AlbumUK
V Valerie CarterJust A Stone's Throw AwayUS
Valerie EtienneFor What It IsUK
Vanessa SimonDefinitive SourceUK
Victor HaynesOptimisticUK
W Wayne ArnoldTough LifeUK
Working WeekBlack & GoldUK
Y YasminYasminUK
Young DisciplesRoad To FreedomUK
Young Idea
Yoyo HoneyVoodoo SoulUK
A-D E-J K-N O-S T-Z
関連書籍、資料から簡略引用させて頂き、個人の解釈によりまとめておりますので、間違いなどはお許し頂きます様お願いします。
年代別、カテゴリー別に分けてはおりますが、録音年のずれや、カテゴリー分けの不明確なアルバムが2重に記載されている場合もあります。
音源については廃盤になっているものや、入手困難なものもあります。ご了承下さい。
お目当ての音源が見つからない場合は、「グレイテスト・ヒッツ」「ベスト・オブ」や「アンソロジー」などを選べば代表的な曲は収録されています。